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1歳半で言葉が出ない・遅い|正常な発達目安と1歳半健診で指摘されたときの対応

1歳半で言葉が出ない・遅い|正常な発達目安と1歳半健診で指摘されたときの対応 根拠で考える子育て

2歳になったのに、まわりの子よりも言葉が少ない気がする——。公園や支援センターでおしゃべりするお友だちを見て、「うちの子、大丈夫かな」と胸がざわつくこと、ありませんか。とくに二語文が出ていないと、夜になるほど検索の手が止まらなくなりますよね。

まず、怖がりすぎなくて大丈夫です。言葉の発達には、月齢が同じでもとても大きな個人差があります。2歳で単語が少ないというだけで、すぐに発達の問題と結びつくものではありません。同じ不安を抱えて相談に来られる保護者さんは、本当にたくさんいらっしゃいます。

とはいえ、「ただ待つだけ」では落ち着かないですよね。この記事では、月齢ごとの言葉の発達の目安、家庭でできる関わり方、そして1歳半健診・3歳児健診や相談先の使い方まで、公的な資料をもとに一緒に整理していきますね。

このページについて: ここでは、言葉の発達について家庭で確認しやすい一般的な情報を、こども家庭庁・厚生労働省・発達障害情報ポータルなどの公的資料をもとに整理しています。私は看護師であり、医師ではありません。この記事は一般的な情報で、個別の診断ではありません。お子さんの発達の評価は、健診や医療機関・発達相談での確認が基本です。

言葉の発達には大きな個人差があります。この記事で「発達障害かどうか」を判断することはできませんし、その目的でもありません。気になることがあれば、かかりつけの小児科・1歳半健診・3歳児健診・地域の子育て相談や発達相談・お住まいの保健センターを、遠慮なく頼ってください。なお、急な発熱やけがなど体調面で迷うときは、子ども医療電話相談 #8000 も使えます。

要点: 言葉の発達には大きな個人差があり、2歳で単語が少ないだけで問題とは言えません。大切なのは3つ。①月齢ごとの目安を知る(1歳半で単語、2歳前後で二語文が出始めるのが一つの目安)、②言葉だけでなく指さし・視線・模倣も見る、③気になるサインが続くときは早めに相談(1歳半・3歳児健診や保健センターを活用)。一人で抱え込まなくて大丈夫です。

言葉の発達は月齢ごとにどう変わる?目安の一覧

言葉は「単語 → 二語文 → 会話」とゆるやかに広がっていきますが、出るタイミングには月齢が同じでも大きな個人差があります。下の目安は、あくまで「だいたいの流れ」として見てくださいね。一つでも遅れていたら問題、というものではありません。

月齢別・言葉の発達のだいたいの目安

  • 生後9〜12か月ごろ: 「ママ」「パパ」など意味のある単語が出始める子もいます。国の乳幼児身体発育調査では、1歳0〜1か月未満で約57.6%が単語を話すとされています(乳幼児身体発育調査 言語機能通過率/e-Stat
  • 1歳〜1歳6か月ごろ: 単語の数が少しずつ増え、指さしでやり取りができるように。同調査では、1歳6〜7か月未満で90%以上が単語を話すとされています
  • 1歳半〜2歳ごろ: 「ブーブー きた」「まんま ほしい」のような二語文が出始めます。厚労省の保育所保育指針でも、この時期は片言から二語文へと大きく言葉を習得する時期とされています(保育所保育指針/厚生労働省
  • 2歳〜3歳ごろ: 語彙が急に増え(語彙の爆発期)、三語文や簡単な会話のやり取りへ広がっていきます

大切なのは、言葉の「数」だけで見ないこと。指さし・視線・大人のまねっこ(模倣)といったやり取りの土台が育っているかも、あわせて見ていきます。言葉が少なめでも、こうしたやり取りが活発な子は、あとからぐっと言葉が伸びることもよくあります。

1歳半健診・3歳児健診で確認される言葉のチェックポイントは?

1歳半健診と3歳児健診は、言葉やコミュニケーションの育ちを確認できる大切な機会です。こども家庭庁も、乳幼児健診を発達の節目を見守る取り組みとして位置づけています(乳幼児健診に関する取組み/こども家庭庁)。気になることを相談できる場として活用してくださいね。

1歳半健診で見る言葉とやり取りの目安

1歳半健診では、意味のある単語が出ているか、指さし(ほしいものを指す・好きなものを大人と一緒に見て指す)があるか、名前を呼ばれて振り向くか、といったやり取りの土台を確認します。この時期には、M-CHATという自閉スペクトラム症のスクリーニングが使われることもあります(M-CHATについて/発達障害情報ポータル)。これは診断ではなく、ていねいに様子を見るためのきっかけづくりです。

3歳児健診で見る言葉とやり取りの目安

3歳児健診では、二語文や三語文が出ているか、簡単な会話のやり取りができるか、名前や年齢を言えるか、などを確認します。健診は「合格・不合格」の場ではありません。発達障害情報ポータルでも、健診は障害を決めつける場ではなく、気づきと支援につなぐ入口として紹介されています(乳幼児健診での障害への気づき/発達障害情報ポータル)。気になることは、その場で遠慮なく伝えてみましょう。

「言葉が遅いかも」と感じたら、早めに相談を考えるサインは?

言葉の数そのものより、「やり取りの土台が育っているか」と「いったん出た言葉が減っていないか」が、相談を考えるときの大切な目安です。次のようなサインが続くときは、様子を見すぎずに、早めに健診や相談窓口を活用してくださいね。決めつけるためではなく、早めに支えにつなぐためです。

早めに相談を考えたいサイン

  • 1歳半を過ぎても、意味のある単語(パパ・ママ・ブーブーなど)がほとんど出ていない
  • 指さし(ほしいものを指す要求の指さし・一緒に見て共感する指さし)がほとんど見られない
  • 名前を呼んでも振り向かないことが多い、視線が合いにくい
  • 1歳半健診のM-CHAT(スクリーニング)で気になる点を指摘された
  • いったん出ていた言葉が減った(退行)
  • 2歳を過ぎても単語がほぼ出ない、または3歳ごろになっても二語文が出ない

こうしたサインがあっても、それだけで発達障害と決まるわけではありません。ただ、早めに気づいて関わりや支援を始められると、お子さんも保護者さんも過ごしやすくなることが多いんです。「相談するほどではないかな」とためらう必要はありませんよ。

家庭でできることは?話しかけ・絵本・遊びの工夫

家庭でできる関わりの軸は、話しかける量を増やすこと・絵本の読み聞かせ・子どもの視線を大切にした対話です。東北大学の研究では、約2か月間の読み聞かせで、語彙の発達へのよい影響が確認されたと紹介されています。特別な早期教育ではなく、毎日の関わりが土台になります。

今日からできる関わりのコツ

  • 子どもが見ているものに言葉をのせる: お子さんが車を見ていたら「ブーブー、来たね」と、視線の先を実況してあげましょう
  • 短く・ゆっくり・くり返す: 長い説明より、短い言葉を何度も。「わんわんだね」「わんわん、かわいいね」
  • 絵本を一緒に: うまく読み切らなくて大丈夫。指さししたページを一緒に見て、言葉を添えるだけでも十分です
  • 言葉を待つ時間をつくる: 先回りして渡しすぎず、「どっち?」と選ばせる場面を少しつくると、発信のきっかけになります

やりがちだけど、気をつけたい関わり

言い間違いをそのつど直したり、「言ってごらん」と言葉を無理に促しすぎたりするのは、かえって緊張につながることがあります。正すより、まずは受け止めて言い直してあげるのがコツです。「ブーブ」と言ったら「そうだね、ブーブーだね」と、さりげなく正しい形を返してあげましょう。また、テレビや動画を一方的に流すだけでは、言葉のやり取りは育ちにくいとされています。タブレット・YouTubeとの付き合い方 もあわせてどうぞ。

まろんの臨床メモ: 発達の相談を受けるとき、私が言葉の数の次に必ず確認するのが「指さしと視線」です。病棟や健診の場でも、言葉はまだ少なくても、ほしいおもちゃを指さして大人の顔を見て「ねえ」と訴える子は、やり取りの土台がしっかり育っていることが多いんですね。逆に、言葉が数語あっても、視線が合いにくく一人遊びに没頭しがちな様子が続くときは、言葉の数だけでは見えないサインとして、ていねいに様子を見ます。ご家庭で見るなら、「言葉そのもの」より「気持ちを伝えようとする様子があるか」を、肩の力を抜いて眺めてみてください。それが、いちばん家庭で見やすい目安です。

相談先はどこ?保健センター・小児科・言語聴覚士の使い分けは?

まずは身近な保健センターやかかりつけの小児科に相談し、必要に応じて言語聴覚士や発達の専門機関につないでもらうのが基本の流れです。日本言語聴覚士協会のウェブサイトでも、相談の窓口や進め方を確認できます(相談窓口/日本言語聴覚士協会)。一人で抱え込まず、入口はどこからでも大丈夫です。

相談先ごとの役割の目安

  • 地域の保健センター・子育て相談: いちばん身近な入口。健診の延長で相談でき、必要に応じて発達相談や療育につないでもらえます
  • かかりつけの小児科: ふだんの様子を知っている強み。心配な点を伝えると、専門機関への紹介状を書いてもらえることもあります
  • 言語聴覚士(ST): 言葉やコミュニケーションの専門職。医療機関や療育センターを介して相談につながります
  • 発達の専門外来: 国立成育医療研究センターのような発達評価の専門機関もあります(発達評価支援室/国立成育医療研究センター

「どこに相談したらいいか分からない」というときは、まず1歳半健診・3歳児健診で気になる点を伝えるのが近道です。そこから専門機関につないでもらいやすくなります。発達相談の進め方は、こども家庭庁の母子保健研修資料でも整理されています(3歳までの発達/こども家庭庁 母子保健研修)。早く相談しても、まったく失礼ではありませんよ。

【発達で相談を考えるときの目安】

  • 🚨 気になるサインが続くなら、早めに専門相談へ
    • いったん出ていた言葉が減ってきた(言語の退行)
    • 名前を呼んでも全く反応しない、視線がほとんど合わない状態が続く
    • 呼びかけや関わりへの反応の乏しさが続き、保護者さんが強く心配している
  • ⚠️ 次の乳幼児健診や相談窓口で相談を
    • 1歳半を過ぎて単語がほとんど出ない・指さしがない(1歳半健診や発達相談窓口へ)
    • 2歳を過ぎても単語が5語以下(保健センターへ相談)
    • 3歳近くになっても二語文が出ない(3歳児健診前でも相談できます)
  • 📅 もう少し様子を見てよい目安
    • 2歳で単語はあるが二語文がまだ出ていない(個人差の範囲。読み聞かせ・話しかけを増やして3歳児健診まで様子見)
    • 言葉は少なめだが、指さし・アイコンタクト・まねっこが良好(次の健診で報告しながら様子見)

迷ったら、地域の保健センターやかかりつけ医に遠慮なく相談してください。「このくらいで相談していいのかな」とためらわなくて大丈夫です。なお、急な発熱やけがなど体調面で迷うときは #8000(子ども医療電話相談) も使えます。

まとめ — 言葉のペースはさまざま、一人で抱えずに相談を

まわりの子と比べて言葉が少ないと、本当に心配になりますよね。でも、言葉の発達には大きな個人差があり、2歳で単語が少ないというだけで問題と決まるものではありません。月齢の目安は、あくまで「だいたいの流れ」として見ていきましょう。

家庭でできることは、子どもの視線にのせた話しかけ・絵本・やり取りを楽しむこと。正すより受け止める、無理に言わせないのがコツです。そして、言葉の数だけでなく指さし・視線・まねっこといった土台もあわせて見ていきましょう。気になるサインが続くときは、様子を見すぎずに相談を。

1歳半健診・3歳児健診・地域の保健センター・かかりつけ医は、どこも頼れる入口です。早めに相談しても、まったく大げさではありません。お子さんの言葉のペースを、どうか一人で抱え込まないでくださいね。迷ったら、一緒に整理していきましょう。

2歳で言葉がほとんど出ていない場合、すぐに発達障害を疑うべきですか?

言葉の発達には個人差が大きく、2歳で単語が少ないだけで発達障害とは言えません。ただし、1歳半を過ぎても意味のある単語が出ない・指さしがない・呼んでも振り向かない・いったん出た言葉が減ったなどの場合は、早めに保健センターや小児科に相談することをおすすめします。

男の子は言葉が遅いと聞きますが、本当ですか?

言語発達の個人差は性別だけで説明できるものではなく、現時点で公的な調査や学会ガイドラインが「男の子は遅い」と明示しているわけではありません。ただし、保護者の実感として男の子のほうが遅いと感じるケースを多く聞くことはあります。性別に関係なく、気になる場合は1歳半健診や3歳児健診を活用して相談しましょう。

1歳半健診で「様子を見ましょう」と言われましたが、家でできることはありますか?

子どもに話しかける量を増やすこと・絵本の読み聞かせ・子どもの視線を大切にした対話が有効とされています。東北大学の研究では、約2か月間の読み聞かせで平均6か月分に相当する語彙増加が確認されています。様子を見ながら次の健診や発達相談を積極的に活用してください。

二語文はいつごろ出るものですか?

一般的に1歳半ごろから2歳ごろにかけて二語文が出始めるとされています。厚労省の保育所保育指針では「1歳以上3歳未満の時期は片言から二語文へと大きく言葉が習得される時期」と記載されています。2歳半〜3歳ごろになっても二語文が出ない場合は、保健センターや言語聴覚士への相談を検討してください。

言語聴覚士にはどうすれば相談できますか?

まずはかかりつけの小児科か地域の保健センターに相談すると、言語聴覚士がいる医療機関や療育センターへの紹介状を書いてもらえます。日本言語聴覚士協会のウェブサイトでも相談方法を確認できます。1歳半健診や3歳児健診で気になる点を伝えると、専門機関につないでもらいやすくなります。


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