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子どものインフルエンザワクチン|何歳から・回数・接種時期を小児科ナースが解説

子どものインフルエンザワクチン|何歳から・回数・接種時期を小児科ナースが解説 予防と健康管理

「子どものインフルエンザの予防接種って、何歳から打てるんだろう」「うちの子はまだ小さいけど、2回打たなきゃいけないの」——秋が近づくと、こんな疑問がふっと出てきますよね。はじめてのお子さんだと、何をいつ予約すればいいのか、迷ってしまうものです。

インフルエンザは、毎年例年12月から3月にかけて流行し、1月末から3月にピークを迎えるとされています。小さなお子さんは重くなりやすいぶん、「打っておいたほうがいいのかな」と気になる保護者さんは、たくさんいらっしゃいます。

まず、難しく考えすぎなくて大丈夫です。子どものインフルエンザワクチンには、何歳から・何回・いつ打つかに、ちゃんとした目安があります。この記事では、生後6か月から打てること、13歳未満は2回が基本なこと、接種時期は10〜11月が目安なことを、公的情報や日本小児科学会の資料をもとに、一緒に整理していきますね。

医療情報について: このページは、家庭で確認しやすい一般的な情報を、厚生労働省や日本小児科学会の資料をもとに整理したものです。私は看護師であり、医師ではありません。診断・治療の代わりにはなりません。接種の可否やスケジュールは、かかりつけの小児科で確認するのが基本です。

接種後30分以内に、じんましん・顔のむくみ・呼吸が苦しそう・顔色が悪い・意識がぼんやりする——こうした様子があるときは、その場ですぐ医師に伝えてください。アナフィラキシーは接種後30分以内に起こることが多いとされており、接種後30分は院内で安静に過ごすのが目安です。帰宅後にこうした症状が出たときは、すぐ受診するか救急(119番)に連絡してください。判断に迷うときは、子ども医療電話相談 #8000 も使えます。

要点: 子どものインフルエンザワクチンの基本は3つ。①生後6か月から接種でき、6か月〜3歳未満は0.25mL、3歳以上は0.5mL。②13歳未満は2回接種が基本(間隔は2〜4週間、できれば4週間)。③接種時期は1回目が10〜11月、2回目は11月中が目安で、12月中旬までに終えられると安心です。卵アレルギーがあっても基本は接種できますが、事前に医師へ相談しましょう。

インフルエンザワクチンは何歳から打てる?生後6か月が目安の理由

不活化インフルエンザワクチンは、生後6か月以上のお子さんから接種できます。6か月未満には接種できません。 厚生労働省の資料でも、接種量は6か月〜3歳未満が0.25mL、3歳以上13歳未満が0.5mLとされています(インフルエンザワクチン(季節性)/厚生労働省)。

「6か月から」と区切られているのは、それより小さい赤ちゃんでは、ワクチンの効果が確認しにくいためです。生後6か月未満の赤ちゃんを守るには、まわりの家族が接種して、家庭にウイルスを持ち込まないことが大切な対策になります。

日本小児科学会も、1歳以上6歳未満の乳幼児へのインフルエンザワクチン接種をすすめています。とくに、ぜんそくや心臓・腎臓などの基礎疾患があるお子さんには、より強くすすめられています(乳幼児(6歳未満)に対するインフルエンザワクチン接種について/日本小児科学会)。小さなお子さんは、かかると重くなりやすいからなんですね。

年齢ごとの予防接種の流れ全体を見ておきたいときは、受診判断ピラー|子どもの症状チェックガイド もあわせてご覧ください。気になる体調のときに、どこを見て相談するかを整理しています。

子どもはなぜ2回接種が必要なの?13歳で1回になる理由

13歳未満の子どもは、2回接種が基本です。インフルエンザへの免疫経験が少なく、1回だけでは十分な抗体ができにくいためです。 2回打つことでブースター(追加)効果が得られ、免疫がより安定しやすくなります。

低年齢のお子さんほど、過去にインフルエンザにかかった回数が少なく、体がウイルスを「覚えていない」状態です。1回の接種では、ワクチンに含まれる株によっては十分な免疫の基準を満たしにくいことがあるとされ、2回接種で免疫が安定すると説明されています(インフルエンザワクチン/厚生労働省)。13歳以上で1回が基本になるのは、それまでの感染やワクチンで、ある程度の免疫の土台ができていると考えられるためです。

2回接種の間隔はどれくらいあける?

2回目は、1回目から2〜4週間、できれば4週間あけるのが目安です。4週間あけたほうが、より高い免疫が期待できるとされています(日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール)。

間隔があきすぎても、打ち直しになるわけではありません。予定より遅れてしまっても、慌てずに、できるだけ早めに2回目を済ませれば大丈夫です。迷うときは、接種した小児科に相談してみましょう。

まろんの臨床メモ: 「2回目、いつだっけ」と迷われる保護者さんは、本当に多いんです。小児科で見てきた中では、1回目を打った日に、その場で2回目を予約してしまうご家庭がいちばんスムーズでした。母子手帳やスマホのカレンダーに「4週間後」と書き込んでおくと、打ち忘れを防ぎやすいですよ。きょうだいがいるご家庭は、いっしょの日にまとめて予約しておくと、通院の回数も減って少し楽になります。

いつ打つのがベスト?接種時期(10〜11月)の根拠

接種時期の目安は、1回目が10〜11月、2回目が11月中です。12月中旬までに2回を終えられると安心です。 インフルエンザは例年12月から流行し始め、1月末から3月にピークを迎えるため、流行前に免疫をつけておくのが狙いです(インフルエンザQ&A/厚生労働省)。

もうひとつの理由は、接種してから免疫ができるまで、約2週間かかることです。さらに、2回接種のお子さんは間隔を4週間あけるため、逆算すると10〜11月のスタートがちょうどよい、というわけですね。

「もう12月だけど、まだ間に合う」と気になる方もいますよね。流行のピーク前であれば、遅めのスタートでも意味があります。完璧なタイミングを待つより、打てるときに早めに始めるほうが安心です。インフルエンザにかかったあとの家庭ケアや登園の目安は、感染症別 保育園登園基準まとめ も参考になります。

卵アレルギーがあっても打てる?気をつけること

卵アレルギーがあっても、不活化インフルエンザワクチンは基本的に接種できます。 含まれる卵の成分はごくわずかで、多くのお子さんは問題なく接種できるとされています(インフルエンザワクチン/KNOW-VPD!)。ただし、油断せず確認しておきたい点があります。

気をつけたいのは、卵で重いアナフィラキシーを起こしたことがある場合です。このときは、接種の前にかならず医師に相談が必要とされています。心配なご家庭は、予約のときや問診票に、お子さんのアレルギー歴をきちんと伝えておきましょう。

自己判断で「卵アレルギーだからやめておこう」と決めてしまうと、かえって重症化を防ぐ機会を逃すこともあります。打てるかどうかは、かかりつけの小児科医が、お子さんの状態を見て判断します。まずは相談してみてくださいね。

ワクチンの効果は?発症予防と重症化予防の違いを整理

インフルエンザワクチンは、感染を完全に防ぐものではありません。最大の効果は「重症化・入院を防ぐこと」です。 発病を防ぐ有効率は、6歳未満を対象とした研究で約60%、乳幼児全体ではおおむね20〜60%と報告されています(インフルエンザワクチン(季節性)/厚生労働省)。

「打ってもかかることがあるなら、意味がないのでは」と思われるかもしれません。でも、いちばん大きな意味は別のところにあります。かかったときに、重くなりにくく、入院を防ぐこと。これがワクチンの本来の役割です。海外のデータでも、ワクチンを打った小児では、重症のインフルエンザによる入院リスクが大きく下がったと報告されています(インフルエンザワクチン/KNOW-VPD!)。

つまり、ワクチンは「かからないための魔法」ではなく、かかっても軽く済むための備えと考えると、しっくりきます。もし発熱したときの家庭での対応は、子どもの発熱の対応マニュアル でくわしく解説しています。

フルミスト(経鼻ワクチン)って何?通常の注射との違い

フルミストは、鼻にスプレーするタイプのインフルエンザワクチンで、2歳以上19歳未満が対象、接種は1回です。 針を使わないため、注射が苦手なお子さんの選択肢のひとつとして注目されています。生きたウイルスを弱めた「生ワクチン」です。

ただ、日本小児科学会は2024年に使い方の考え方を示し、不活化ワクチン(注射)との間に、明確な優位性はないとしています(経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方/日本小児科学会)。生ワクチンのため、ぜんそくのあるお子さんや、免疫が弱い状態のお子さんなど、接種できない条件もあります。

「針がないから絶対こっちがいい」とは言い切れない、ということですね。どちらが合うかは、お子さんの年齢や体質によって変わります。候補のひとつとして、かかりつけ医と相談して選ぶのがおすすめです。なお、2025/26シーズンの注射タイプは、A型2種類とB型1種類を含む3価のワクチンとされています(2025/26シーズンのインフルエンザ治療・予防指針/日本小児科学会)。

接種後に気をつけることは?受診の目安は?

接種後は30分間、医療機関の中で安静に過ごしてください。多くの副反応は2〜3日でおさまりますが、強い症状や、息苦しさが出たときはすぐに受診です。 よく見られる副反応は、接種部位の赤み・腫れ・痛みが10〜20%、発熱や倦怠感が5〜10%とされ、ふつうは2〜3日で消えていきます(インフルエンザワクチン(季節性)/厚生労働省)。

怖がりすぎる必要はありませんが、いちばん注意したいのは、まれに起こるアナフィラキシーです。接種後30分以内に出ることが多いため、接種後すぐに帰宅せず、院内で様子を見るのが目安とされています。下のチェックを、接種後の判断の参考にしてください。

【インフルエンザ予防接種 受診判断チェック】

  • 🚨 すぐに受診・その場で医師へ(当日・夜間でも)
    • 接種後30分以内にじんましん・顔やくちびるのむくみ・呼吸が苦しそう・顔色が悪い・意識がぼんやりする(アナフィラキシーの疑い/院内ならすぐ医師へ)
    • 帰宅後に上記の症状が出た(すぐ受診、または救急119番
    • けいれん・激しいぐったり・意識の変化が見られる
  • ⚠️ 早めに相談(日中の診療時間内に受診を)
    • 接種部位の赤み・腫れが3日以上続く、または広がってくる
    • 接種後の発熱が39℃以上、または3日以上続く
    • 機嫌が悪い状態が長引き、水分が思うようにとれない
  • 📅 家庭で様子を見てよい
    • 接種部位の赤み・腫れ・軽い痛みが、2〜3日で落ち着いてきている
    • 軽い発熱やだるさはあるが、機嫌や食欲はおおむね保たれている
    • いつもどおり眠れて、水分もとれている

打ち忘れて2回目が遅れたときは、慌てず、できるだけ早めに接種した小児科へ相談しましょう。判断に迷うときは KNOW-VPD!(日本小児科学会推奨情報サイト) も参考になります。「これくらいで相談していいのかな」とためらわなくて大丈夫です。

まとめ — 何歳から・何回・いつ、を押さえて落ち着いて準備しましょう

はじめての予防接種は、調べることが多くて、つい身構えてしまいますよね。でも、子どものインフルエンザワクチンは、ポイントを押さえれば、落ち着いて準備できます。

大切なのは3つ。生後6か月から打てること13歳未満は2回が基本(間隔は2〜4週間、できれば4週間)、そして1回目を10〜11月に始め、12月中旬までに終えること。ワクチンは感染をゼロにする魔法ではありませんが、かかったときに重くしない備えとして、小さなお子さんを支えてくれます。

卵アレルギーが心配なときも、自己判断でやめず、まずはかかりつけ医に相談してくださいね。接種後にいつもと違う様子があれば、遠慮なく医療機関に連絡していいんです。秋からの一歩を、ご家庭のペースで、無理なく進めていきましょう。

子どものインフルエンザワクチンは何歳から打てますか?

不活化ワクチンは生後6か月以上から接種できます。生後6か月未満には接種できません。経鼻ワクチン(フルミスト)は2歳以上が対象です。乳幼児は重症化しやすいため、日本小児科学会は1歳以上6歳未満への接種をすすめています。

13歳未満の子どもはなぜ2回接種が必要なのですか?

子どもはインフルエンザへの免疫経験が少なく、1回だけでは十分な抗体ができにくいためです。2回接種することでブースター効果が得られ、より安定した免疫を獲得しやすくなります。接種間隔は2〜4週間、できれば4週間が目安とされています。

インフルエンザワクチンはいつ接種するのがよいですか?

1回目は10〜11月、2回目は11月中に終えるのが目安です。インフルエンザは例年12月から流行し、1月末〜3月がピーク。接種から免疫ができるまで約2週間かかるため、12月中旬までに2回接種を終えられると安心とされています。

卵アレルギーがある子どもは接種できますか?

卵アレルギーがあっても、不活化インフルエンザワクチンは基本的に接種できます。ただし、卵で重いアナフィラキシーを起こしたことがある場合は、事前に医師への相談が必要です。接種前に、かかりつけの小児科医にアレルギー歴を伝えてください。

ワクチンを打ってもインフルエンザにかかることはありますか?

あります。ワクチンは感染を完全に防ぐものではなく、発病を防ぐ有効率は概ね20〜60%(6歳未満対象の研究では約60%)と報告されています。ただし最も大きな効果は重症化・入院を防ぐことで、かかっても症状が軽く済むことが期待できます。


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