高熱が3日続くとき|考え方と受診の目安

症状ケア

高熱が3日続くと不安になりますよね

夜になると39度、朝には37度台まで下がって「よかった!」と思ったらまた夜に39度…こんな繰り返しが3日続くと、「いつまで続くの?」「病院に行くべき?」と不安になるのは当然です!

私も看護師でありながら、わが子が熱を出すたびに心配になります。特に解熱と再上昇を繰り返すパターンは、親として本当に心が折れそうになりますよね。でも実は、この「朝下がって夜上がる」というパターンこそ、子どもの発熱ではとてもよくある経過なんです。

今回は高熱が3日続くときの考え方と、受診すべきタイミングについて整理してみましょう。

まず知っておきたい「3日ルール」

小児科では「発熱が3日続いたら一度受診を」という目安があります。これは「3日過ぎたら危険」という意味ではなくて、経過を確認して他の原因がないか判断するためなんですね。

一般的な風邪ウイルスによる発熱は2〜3日でピークを過ぎることが多いです。でも4日以上続く場合は、風邪以外の感染症や別の原因も考える必要が出てくるわけです。だから「3日続いたら相談してみよう」と覚えておくといいでしょう。

高熱=重症ではないという事実

「40度も出てる!」と焦る気持ち、すごくわかります!でも実は、熱の高さだけでは重症度は判断できないんです。

子どもは大人より免疫反応が強く出やすいため、軽いウイルス感染でも40度近い高熱が出ることは珍しくありません。逆に、熱はそれほど高くなくても、ぐったりして元気がない状態のほうが心配なケースもあるんですね。

大切なのは「熱の数字」より「子どもの様子」。ここがポイントになります!

家庭で観察したい5つのサイン

受診するかどうか迷ったとき、以下の点をチェックしてみてください。

1. 水分が取れているか

これが一番重要です!少量ずつでも飲めていれば、まず大丈夫。子どもは体表面積が大きい分、発熱時の水分蒸発が大人より多いんです。だから脱水になりやすいわけですね。

目安としては、おしっこの回数や色をチェック。いつもより回数が減っていたり、色が濃い黄色になっていたら要注意です。

2. 眠れているか

高熱でも、解熱剤を使ったあとにぐっすり眠れていれば心配は少ないと思います。逆に眠れないほど不機嫌だったり、うとうとしてもすぐ起きてしまう状態が続くなら、受診を考えましょう。

3. 呼びかけに反応するか

名前を呼んだときの反応、目の動き、ぐずり方…いつもと明らかに違う感じがしたら要注意です。ぼーっとしすぎている、逆になだめても泣き止まない状態も心配なサインですね。

4. 呼吸は苦しそうじゃないか

肩で息をしている、鼻翼が広がっている、ゼーゼーしている…こんな呼吸の様子が見られたら、夜間でもすぐ受診してください!

5. 熱以外の症状はあるか

発疹が出た、首が硬い、嘔吐を繰り返す、お腹を痛がる…こういった症状が加わったときも受診のタイミングです。「熱だけ」と「熱+他の症状」では判断が変わってきますからね。

受診を急ぐべきケース

以下の場合は、昼夜を問わずすぐに受診または救急相談(#8000)に電話しましょう。

  • 生後3か月未満で38度以上の発熱がある(免疫が未熟なため重症化リスクが高いです)
  • けいれんを起こした、または繰り返している
  • 呼びかけに反応が鈍い、ぐったりして動かない
  • 水分を全く受け付けず、おしっこが6時間以上出ていない
  • 呼吸が苦しそう、唇や顔色が悪い
  • 激しい頭痛や嘔吐を繰り返している

判断に迷ったときは、遠慮せず相談してくださいね。「こんなことで電話して…」なんて思う必要はありません!

朝は下がるのに夜また上がる理由

これ、本当によくある質問です!朝には36度台まで下がって「治った!」と思ったのに、夕方からまた39度…というパターンですね。

実は人間の体温は1日の中で変動していて、朝は低く夕方から夜にかけて高くなるのが自然なんです。健康なときでも0.5〜1度くらいは変わるもの。

発熱時はこの変動がさらに大きくなります。だから「朝下がった=完治」ではなくて、熱の波の中の低い時間帯だっただけ、ということが多いわけですね。平熱が丸1日続くまでは、まだ治りきっていないと考えたほうがいいでしょう。

家庭でできるケアのポイント

体温の記録をつけてみる

受診するときに「どんなふうに熱が推移したか」を伝えられると、診断の大きな手がかりになります。朝・昼・夕・寝る前の4回測って、簡単にメモしておくだけでOKです!

スマホのメモアプリでもいいですし、体温計によっては測定記録を自動保存してくれる機能付きのものもあります。

水分補給のコツ

一度にたくさん飲ませようとしなくて大丈夫。ティースプーン1杯ずつでも、5〜10分おきに少しずつあげるのがコツです。

経口補水液が理想的ですが、味が苦手な子も多いですよね。その場合は麦茶や湯冷まし、りんごジュースを薄めたものでも構いません。「飲んでくれるもの」が一番です!

解熱剤は「楽にするため」に

解熱剤は熱を下げるための薬ではなく、「子どもを楽にして水分や睡眠がとれるようにするため」の薬だと考えてください。

元気に遊んでいるなら無理に使う必要はありません。でも、ぐったりして眠れない、水も飲めないときは使ってあげましょう。使用間隔は6〜8時間あけることを守ってくださいね。

冷やすなら「気持ちいい場所」を

おでこを冷やすのは気持ちいいけど、解熱効果はあまりありません。冷やすなら首の両脇、脇の下、足の付け根など、太い血管が通っている場所が効果的です。

ただし嫌がるときは無理強いしないこと!ストレスのほうが体に負担になりますからね。

「いつもと違う」という親の勘を信じて

最後にお伝えしたいのは、「親の直感」の大切さです。医療者として働いていても、わが子については「なんか変」という感覚が一番の判断材料になることがあります。

数字上は問題なくても、「いつもと違う」「何か様子がおかしい」と感じたら、その直感を大事にしてください。受診して「大丈夫でしたね」と言われても、それは無駄じゃないんです。安心できることが一番ですから!

まとめ|3日続いたら相談を

高熱が3日続くときは、一度かかりつけ医に相談しましょう。ただし水分が取れて眠れていれば、慌てて夜間救急に駆け込む必要はありません。

観察のポイントは「熱の高さ」より「子どもの様子」。水分摂取、睡眠、反応の良さ、呼吸の状態をチェックしてください。

そして何より、「この子のいつも」を一番知っているのは親であるあなたです。不安なときは遠慮せず相談する、それでいいと思います!

子どもの発熱は本当に心配ですが、多くは時間とともに回復していきます。焦らず、でも注意深く見守っていきましょうね。

参考資料

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生後3ヶ月未満で38度以上なら即受診。それ以外は元気があるか、水分が取れているかで判断を。解熱剤は症状を和らげるもので病気は治しません。迷ったら#8000へ相談を!
いつもシェアして下さりありがとうございます!少しでも色んな人に知識が行き渡りますように...!

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