おむつかぶれは小児科と皮膚科どっち?受診先の選び方

Diaper rash, which hospital? 登園・受診判断

「おむつかぶれがひどくなってきたけど、小児科と皮膚科どっちに行けばいいの?」と迷った経験はありませんか?おしりが真っ赤になって痛そうにしているわが子を見ると、一刻も早く治してあげたいですよね。

この記事では、小児科看護師歴7年の私まろんが、おむつかぶれの受診先の選び方から家庭でのケア方法まで詳しくお伝えします。

この記事でわかること

  • 小児科と皮膚科、それぞれの強みと選び方
  • カンジダ性皮膚炎との見分け方と注意点
  • 家庭でできるおむつかぶれのケア方法
  • すぐに受診すべき症状の目安
  • 市販薬を使うときの注意点

おむつかぶれってどんな状態?

おむつかぶれは、医学的には「おむつ皮膚炎」や「刺激性接触皮膚炎」と呼ばれています。おむつが当たる部分の皮膚が赤くなったり、ブツブツができたり、ひどくなるとただれてしまう状態のことです。

おむつかぶれが起こる原因

おむつかぶれは、いくつかの要因が重なって起こると考えられています。

まず、おむつの中は高温多湿で蒸れやすい環境です。この状態が続くと皮膚がふやけてバリア機能が低下してしまいます。そこに、おしっこがアンモニアに変化してアルカリ性になることや、うんちに含まれる消化酵素や腸内細菌が刺激となります。特におしっこと うんちが同時にあると刺激が強くなると言われています。

さらに、おむつの繊維との摩擦や、おしりふきでゴシゴシこすることも原因になります。

おむつかぶれが起きやすい時期

おむつかぶれは0〜1歳のお子さんに多く見られます。特に次のような時期・状況で起きやすくなります。

  • 新生児期:皮膚が薄くてデリケート、水っぽいうんちが1日に何度も出る
  • 離乳食開始時期(生後5〜6ヶ月頃):うんちの性質が変わり、便の回数も変動しやすい
  • 下痢のとき:うんちに消化酵素が多く含まれ刺激が強い
  • 抗生剤を飲んでいるとき:腸内環境が変化してカンジダ(カビ)が増えやすい
  • 夏場:高温多湿で蒸れやすい

受診しなくても様子を見てよいケース

軽い赤み程度で、お子さんが特に痛がる様子がなければ、まずは家庭でのケアで様子を見ても大丈夫なことが多いです。おむつ替えを こまめにして清潔と乾燥を心がけ、ワセリンなどで保護してあげましょう。3〜4日で改善することも珍しくありません。

小児科と皮膚科、どっちを選べばいい?

結論から言うと、どちらの科でも診察・治療は可能です。ただ、それぞれに強みがあるので、お子さんの状態に合わせて選ぶとよいでしょう。

小児科を選ぶとよい場合

小児科の最大の強みは、皮膚だけでなくお子さんの全身状態を同時に評価できる点です。特に5歳までのお子さんは、まず小児科を窓口にするのがおすすめと言われています。

次のような場合は小児科がよいでしょう。

  • 発熱、下痢、嘔吐など全身症状を伴っている
  • 初めての受診で、まずは診てもらいたい
  • かかりつけの小児科がある
  • 他の予防接種や健診のついでに相談したい

おむつかぶれの原因が下痢であれば、下痢も同時に治療することでかぶれも改善しやすくなります。根本原因への対応という点で、小児科の総合力が活きる場面ですね。

皮膚科を選ぶとよい場合

皮膚科の最大の強みは、顕微鏡検査でカンジダ(カビ)を正確に診断できる点です。皮膚科専門医が診れば6割以上、顕微鏡検査をすれば8割以上の精度でおむつかぶれとカンジダ症を区別できると言われています。

次のような場合は皮膚科がよいでしょう。

  • 1週間以上ケアを続けても改善しない
  • 小児科で処方された薬で良くならない
  • ただれがひどい、または繰り返し発症する
  • シワの奥まで赤みが広がっている(カンジダの疑い)

要注意!カンジダ性皮膚炎との見分け方

おむつかぶれの中でも特に注意が必要なのが「カンジダ性おむつ皮膚炎」です。カンジダというカビ(真菌)が原因で、通常のおむつかぶれとは治療法がまったく異なります。

【通常のおむつかぶれ】

  • おむつが接触する出っ張った部分に赤みが集中
  • 皮膚のシワの奥は比較的軽い

【カンジダ性皮膚炎】

  • シワの奥(くびれ部分)にも強い赤みがある
  • 境界線がくっきりしている
  • 周囲に小さな赤いブツブツ(衛星病巣)が点々とある
  • 皮膚の縁が薄くめくれていることがある

ここが重要!カンジダ性皮膚炎にステロイドの塗り薬を使うと、カビの増殖を助けてしまい症状がひどく悪化することがあります。「市販のステロイドを塗っているのに全然良くならない」という場合は、カンジダの可能性を考えて早めに皮膚科を受診してください。

家庭でできるケアの基本

おむつかぶれのケアは「清潔・乾燥・保護」の3原則が基本です。正しい方法で行えば、軽症なら数日で改善することが多いですよ。

ステップ1:やさしく清潔にする

おしりふきでゴシゴシこするのは厳禁です。かぶれている部分は特にデリケートなので、ぬるま湯で洗い流すのが理想的です。

  • 洗面器にぬるま湯を準備して、脱脂綿やガーゼで優しく洗う
  • シャワーや座浴で洗い流す
  • ペットボトルに穴を開けた簡易シャワーも便利

石けんを使う場合は、残らないようしっかり洗い流してくださいね。ただし、洗いすぎは皮脂を奪ってしまうので、石けんでの洗浄は1日1回(入浴時)で十分です。

ステップ2:しっかり乾燥させる

洗った後は、濡れたままおむつを履かせないことが大切です。乾いたタオルで押さえるように水分を吸い取り、できればおむつを外して少し外気浴をさせてあげましょう。

ステップ3:保護剤を塗る

皮膚を刺激から守るために、白色ワセリン(プロペト)亜鉛華軟膏を塗ります。特に亜鉛華軟膏は、皮膚に染み込ませるのではなく、厚めにペタペタと乗せるイメージで塗るのがコツです。

おむつ替えのたびに全部落とす必要はありません。汚れた表面だけ拭き取って、足りない部分に追加で塗ればOKです。

やってはいけないこと

  • ベビーパウダー(シッカロール)の使用:固まって皮膚を刺激し、くびれに残って感染を起こしやすくなります
  • おしりふきでゴシゴシこする:摩擦が刺激になります
  • 市販ステロイド薬の長期使用:1週間以上使っても改善しない場合は受診を
  • 自己判断でのステロイド使用:カンジダ症の場合は悪化の原因に

こんなときは受診を

おむつかぶれは「少し赤くなっただけでも受診OK」ですが、症状によって緊急度が異なります。以下を目安にしてくださいね。

早めに(できれば当日)受診してほしい症状

  • ただれがひどく、血がにじんでいる
  • 水ぶくれができている、皮膚がめくれ上がっている
  • 皮膚がジュクジュクして膿が出ている
  • 入浴や排尿のたびに泣いて痛がる
  • 発熱を伴っている

1週間以内に受診を検討してほしい症状

  • ホームケアを3〜4日続けても改善しない
  • 赤みが広がり、肌が真っ赤になっている
  • おしりを拭くと泣いて嫌がる
  • 機嫌が悪く、ぐずりやすい
  • シワの奥まで赤みがある(カンジダの疑い)

様子を見てよい場合

  • 軽い赤み程度で、ワセリンなどでケアできている
  • 症状が出始めたばかりで、悪化傾向がない
  • お子さんが特に痛がったり機嫌が悪くなったりしていない

心配なとき、迷うときは遠慮なく医師に相談してくださいね。「こんなことで受診していいのかな」と思わなくて大丈夫ですよ。

まとめ

  • 受診先は症状と経過で判断:全身症状があれば小児科、1週間以上治らなければ皮膚科がおすすめ
  • カンジダ性皮膚炎に注意:シワの奥まで赤い場合はカンジダの可能性。ステロイドで悪化することがあるので早めに皮膚科へ
  • 家庭ケアは「清潔・乾燥・保護」:ぬるま湯で優しく洗い、しっかり乾かしてからワセリンや亜鉛華軟膏で保護
  • ベビーパウダーは使わない:固まって逆効果になることがあります
  • 迷ったら受診を:軽症でも受診OKです。一人で抱え込まないでくださいね

おむつかぶれは赤ちゃんによくあるトラブルですが、正しいケアで多くは改善します。生後6ヶ月頃、離乳食が進んでうんちがコロコロになってくると、かぶれの頻度も減ってくることが多いですよ。今は大変かもしれませんが、この時期はずっとは続きません。心配なときはいつでも受診して、専門家の力を借りてくださいね。

📚 参考文献・引用元

⚠️ ご注意(免責事項)

  • 本記事は情報提供を目的としており、医師の診断・治療の代替となるものではありません。
  • お子さまの症状や状態には個人差があります。気になる症状がある場合は、必ず医療機関を受診してください。
  • 市販薬を使用する際は、添付文書をよく読み、用法用量を守ってお使いください。
いつもシェアして下さりありがとうございます!少しでも色んな人に知識が行き渡りますように...!

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