おむつ爆発と嘔吐物、どちらも「段階を踏む」が正解!
洗濯機を開けた瞬間、ゼリー状のポリマーまみれ…。あるいは嘔吐物がべったり付いた衣類…。どちらも経験すると本当に絶望的な気持ちになりますよね!
私も子育て中で小児科看護師として働いていますが、この2つは「いきなり洗濯機に入れてはいけない」という点が共通しています。焦る気持ちはわかりますが、段階を踏むことで感染予防も生地ダメージも最小限に抑えられるんです。
まず固形物を取り除く――これが最初の砦
おむつ爆発の場合は、衣類に付いたゼリー状のポリマーや紙の繊維をできるだけ取り除きます。この段階では無理に全部落とそうとしなくて大丈夫! むしろゴシゴシすると繊維の奥に入り込んでしまうので、軽くはたく程度にとどめましょう。
嘔吐物の場合は、キッチンペーパーで固形物を外側から内側に向かって静かに拭き取ります。ここで飛び散らせないことが感染予防の第一歩なんですね。使い捨て手袋とマスクは必須ですよ!
つけ置きと漂白、この順番が大切な理由
結論から言うと「下洗い→つけ置き→漂白→洗濯」という順番がおすすめです。特に嘔吐物の場合、いきなり漂白剤を使うと危険なことがあるんです。
なぜかというと、嘔吐物には胃酸が含まれています。塩素系漂白剤を酸性の液体と混ぜると有毒な塩素ガスが発生する可能性があるからです。だからまず水と洗剤でしっかり下洗いして、それから漂白・消毒という流れが安全なわけですね。
おむつ爆発の場合はそこまで神経質にならなくても大丈夫ですが、やはり汚れをある程度落としてから漂白剤を使う方が効果的だと思います。
おむつ爆発の場合の洗濯ルート
まず深呼吸! おむつのポリマー爆発は子育て中なら誰もが一度は通る道です。慌てず順を追って対処すれば、ちゃんときれいになりますよ。
ポリマーは「乾かしてから落とす」が鉄則
吸水ポリマーは水を含むとゼリー状になりますが、乾燥すると粉状になります。この性質を利用するのがコツなんです!
1. 洗濯物をかごに取り出します(床に落ちるポリマー対策に、新聞紙やレジャーシートを敷いておくと後が楽です)
2. ベランダや浴室など汚れてもいい場所で、衣類をパタパタと振ります。この時点では大きな塊だけ落とせばOK!
3. 洗濯機の中のポリマーをキッチンペーパーで拭き取ります。ティッシュは繊維が残るので避けてください
4. 洗剤を入れずに「すすぎ+脱水」で洗い直します。柔軟剤を入れると静電気が抑えられてポリマーが落ちやすくなりますよ
5. 天日干しで完全に乾かしてから、もう一度パタパタ振ったり粘着テープで取り除きます
重要なのは「乾燥機は絶対NG!」ということ。ポリマーが熱で溶けて繊維に固着したり、洗濯機の経路を詰まらせる原因になってしまいます。
洗濯機の掃除も忘れずに
衣類がきれいになっても、洗濯機にポリマーが残っていたら次の洗濯に影響します。糸くずフィルターや排水口も念入りにチェックしましょう。2〜3回空運転してもまだポリマーが出てくる場合は、槽洗浄コースで洗濯槽自体をお手入れするのがおすすめです。
嘔吐物の場合の洗濯ルート
嘔吐物の処理は、おむつ爆発とは少し違って「感染予防」が最優先になります。特にノロウイルスなどの感染性胃腸炎の可能性がある場合は、慎重に対応することが大切ですね。
感染予防が最優先――装備を整えて
処理する前に必ず準備するもの:
- 使い捨て手袋(できれば2重に)
- 使い捨てマスク
- エプロンまたはビニール製のガウン
- キッチンペーパー
- ビニール袋(複数枚)
私も病院で嘔吐物処理をする時は、この装備が基本です。家庭でも同じように身を守ることが二次感染を防ぐポイントになります!
次亜塩素酸ナトリウムでの消毒手順
1. 固形物をキッチンペーパーで静かに拭き取り、すぐにビニール袋に密閉して捨てます
2. バケツに水と洗剤を入れて、汚れた部分をもみ洗いします。この時、水しぶきが飛び散らないよう静かに洗うのがコツです
3. 次亜塩素酸ナトリウム液(0.02%濃度)を作ります。市販の塩素系漂白剤なら、水1Lに対して約4ml(ペットボトルキャップ1杯弱)を混ぜます
4. 衣類を消毒液に5〜10分つけ置きします。ただし色柄物は脱色する可能性があるので注意してください!
5. よくすすいでから、他の洗濯物とは分けて洗濯機で洗います
色落ちが心配な衣類の場合は、漂白剤の代わりに85℃以上の熱湯に1分以上浸す方法もあります。ただし素材によっては傷む可能性があるので、洗濯表示の確認が必要ですね。
共通のNG行動と乾燥のコツ
やってはいけないこと3つ
1つ目は「長時間のつけ置き」です。一晩中つけ置きすると、ポリエステル素材が汚れを吸収して黒ずんだり、色移りしたりする可能性があります。つけ置き時間は30分〜2時間程度を目安にしましょう。
2つ目は「乾燥機の使用」。特におむつポリマーが付着した衣類は、熱で溶けて取れなくなったり洗濯機の故障原因になります。
3つ目は「塩素系漂白剤と酸性洗剤の混合」。これは本当に危険なので、絶対に避けてくださいね! 換気も必ず行いましょう。
乾燥は天日干しがベスト
可能であれば外干しをおすすめします。太陽の紫外線には殺菌効果がありますし、風で乾かすことでニオイも残りにくくなるんです。室内干しの場合は、換気をよくして洗濯物同士の間隔を広めに取ると乾きやすいですよ。
嘔吐物を処理した後は、使った道具(バケツなど)も必ず消毒液で拭いてから洗い流してください。手袋やマスクは外側が内側になるように外してビニール袋に密閉して捨てます。最後にしっかり手洗いとうがいをすることも忘れずに!
おむつ爆発も嘔吐物も、確かに大変ですが正しい手順を知っていれば慌てずに対処できます。何より大切なのは、自分自身の安全を守りながら作業すること。完璧を目指さず、「できる範囲で」という気持ちで向き合うのが長く続けられる秘訣だと思います!


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