吐いた直後に水はOK?最初の30分の過ごし方

症状ケア

吐いた直後は30分〜1時間待つのが基本です

子どもが吐いたとき、「早く水分を!」と焦ってしまう気持ち、すごくわかります。私も看護師をしながら子育てをしていますが、わが子が吐いた瞬間はやっぱりドキッとするんですよね。でも、吐いた直後に水を与えるのは実はNGなんです。

嘔吐直後の胃は、食べ物や飲み物を受けつけない状態になっています。このタイミングで水分を与えると、また吐いてしまう可能性が高いんですね。まずは胃を休ませることが何より大切だと思います。

具体的には、吐いてから30分〜1時間は何も与えずに様子を見るのが基本です。吐いたあとの時計をチェックして、その時刻をメモしておくといいでしょう。子どもが「お水ちょうだい」とせがんできても、ここは心を鬼にして待つことが大事なんですよね。

どうしても欲しがるときは、ティースプーン1杯程度の少量にとどめてください。それでも吐いてしまったら、また30分待つ必要があります。焦らないことが、結果的に早い回復につながるわけです!

再開するときはスプーン一口から始めましょう

30分〜1時間経って吐き気が落ち着いてきたら、いよいよ水分補給の再開です。ここでも焦りは禁物ですよ。コップでガブガブ飲ませたくなる気持ちはわかりますが、それはまだ早いんですね。

最初はティースプーン1杯、だいたい5ml程度からスタートします。スプーンに乗る程度の本当に少量です。これを子どもの口に運んで、ゆっくり飲ませてあげてください。スポイトがあれば、それを使うのもいい方法だと思います。

私の経験では、子どもにコップを持たせると一気に飲んでしまうことが多いんです。だから必ず親が量を調整してあげることが重要なんですよね。ティースプーンなら、親がコントロールしやすいというメリットもあります!

10分間隔で少しずつ増やしていきます

最初のスプーン1杯を飲ませたら、10分待ちましょう。この10分が長く感じるかもしれませんが、様子を見る大切な時間です。吐き気が出ないか、お腹が痛そうじゃないか、よく観察してあげてください。

10分経って問題なければ、また同じ量を与えます。これを繰り返して、吐かずに飲めることを確認していくわけですね。30分〜1時間ほど続けて大丈夫そうなら、少しずつ量を増やしていけると思います。

量の増やし方は、ティースプーン1杯から2杯、そして大さじ1杯(15ml程度)へと段階的に進めます。焦って一気に増やすと、また吐いてしまって振り出しに戻ることもあるんです。少しずつがコツなんですよね!

3〜4時間ほど吐かずに飲めるようになったら、自由に飲ませても大丈夫でしょう。ただし、一気飲みは避けて、こまめに少量ずつ与えることを心がけてください。

経口補水液がおすすめの理由

水分補給に何を使うか、これも重要なポイントです。実は、普通の水やお茶はあまりおすすめできないんですね。吐いたときに失われるのは、水分だけじゃなくて塩分や糖分も一緒なんです。

おすすめは経口補水液です。「水分」「塩分」「糖分」の3つがバランスよく含まれていて、体への吸収が早いのが特徴なんですよね。

やアクアライトなど、薬局やドラッグストアで手に入るものを常備しておくと安心だと思います!

経口補水液は「飲む点滴」とも呼ばれていて、小児科でもよく勧められます。味が少ししょっぱく感じるので、子どもが嫌がることもあるんですよね。そんなときは、少し冷やしたり、ほんの少しだけ果汁を混ぜたりすると飲みやすくなります。

もし経口補水液がない場合は、水1リットルに対して砂糖40g(大さじ4.5杯)と塩3g(小さじ1/2杯)を溶かして手作りすることもできますよ。ただし、作ったらその日のうちに使い切ってくださいね。

スポーツドリンクを薄めて使う方法もありますが、糖分が多すぎると下痢を悪化させることがあるので注意が必要です。胃腸炎が疑われるときは、やはり経口補水液が一番安心だと思います。

こんなときはすぐに病院へ行きましょう

水分補給を頑張っていても、なかなか症状が改善しないこともあります。以下のような様子が見られたら、迷わず病院を受診してください。

  • 半日以上繰り返し吐き続けている
  • 水分を全く受けつけない
  • おしっこが6時間以上出ていない
  • ぐったりして元気がない、呼びかけへの反応が鈍い
  • 唇や舌が乾いている
  • 泣いても涙が出ない
  • 吐いたものが緑色や茶色、血が混じっている
  • 激しい腹痛を訴えている

特に、おしっこが出ない・ぐったりしているという症状は、脱水が進んでいるサインです。子どもは大人より脱水になりやすいので、早めの対応が大切なんですよね。

夜間や休日で病院に行けないときは、救急相談ダイヤル(#8000)に電話するのも一つの方法です。看護師や小児科医が対応してくれるので、判断に迷ったときは相談してみるといいでしょう。

吐いた直後の対応は、「待つ・少量から・ゆっくり」がキーワードです。焦る気持ちをぐっとこらえて、子どもの様子を見守りながら少しずつ進めていくことが大切だと思います。私たち親にできることは、慌てず冷静に対応することなんですよね!

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