体温計はいつ測る?起床・入浴後・就寝前のベストタイミング

症状ケア

体温測定のタイミング、意外と知らない「数値ブレ」の正体

朝測ったら36.5℃だったのに、夕方には37℃超え。「あれ、熱が出た?」と焦った経験、ありませんか?実は人間の体温って、1日の中で約1℃も変動するんです!

小児科看護師として働きながら子育てをしていると、「体温計っていつ測ればいいの?」という質問をよく受けます。朝イチ?寝る前?それとも気になったとき?結論から言うと、測るタイミングによって数値は変わるので、同じ時間帯に測り続けることが一番大切だと思います。

体温は午前4時頃が最も低く、午後から夕方にかけて高くなります。つまり「平熱」って1つの数字じゃなくて、時間帯ごとに違う数字なんですね。だから朝の36.5℃と夕方の37.0℃、どちらも「平熱」の可能性があるわけです!

絶対に避けたい!測定NGタイミング5選

体温を正確に測るには、体が安静な状態であることが前提条件です。以下のタイミングは避けましょう。

食事・入浴の直後(最低30分は空ける)

食事をすると消化のためにエネルギーを使うので、体温が上がります。入浴も同じですね。わが家では夕食後すぐに測って「熱がある!」と騒いだことがあります(笑)。最低でも30分、できれば1時間は空けてから測定すると安心でしょう。

運動・外出の直後

公園で走り回った後、保育園から帰ってきた直後の測定も要注意です。体温が上昇している状態なので、本来の体温より高く出てしまいます。少し落ち着いてから測りましょう。

泣いた直後(子ども特有の注意点)

これ、けっこう知られていないんですが、子どもは泣くと体温が上がるんです!機嫌が悪いときに無理やり測ろうとすると、泣いてしまってさらに体温上昇…という悪循環に。できれば機嫌の良いときや、寝ているときに測るのがおすすめです。

厚着をしている状態

冬場、厚着のまま測ると脇の下に熱がこもって高く出ることがあります。測定前に少し換気したり、薄着にしてから測ると良いでしょう。

汗をかいている状態

汗をかいていると、蒸発する際の気化熱で体温が低く出たり、逆に熱がこもって高く出たりします。汗は拭いてから測定してくださいね。

おすすめの測定タイミングは「起床時・午前・午後・就寝前」

時間帯ごとの平熱を把握したい場合は、1日4回測るのが理想的です。具体的には以下のタイミングがおすすめでしょう。

起床時(朝イチがベスト)

朝、目が覚めてすぐの体温は最も安定しています。まだ体を動かしていないので、日々の比較もしやすいんです。わが家では起きてトイレに行った後、朝食前に測るようにしています。「おはよう」の後の習慣にしちゃうと続けやすいですよ!

午前中(10時~12時頃)

朝食を食べて少し時間が経ち、体温が上がり始める時間帯です。保育園や幼稚園に行く前の検温もこの時間帯に該当しますね。

午後(16時~18時頃)

1日の中で体温が最も高くなる時間帯です。「いつもより高いけど、これって発熱?」と迷ったときは、この時間帯の平熱と比較すると判断しやすくなります。

就寝前

お風呂から上がって1時間ほど経ち、体が落ち着いた頃が良いでしょう。夜の体温を知っておくと、夜中に「なんだか熱っぽい?」と感じたときの判断材料になります。

ただし、毎日4回測るのは正直大変です!最低でも朝と夜、元気なときに何日か測って、自分やお子さんの「時間帯別平熱」を把握しておくことをおすすめします。

測定部位で変わる体温の違い

最近は脇だけじゃなく、耳やおでこで測れる体温計も増えましたよね。実は測る場所によって温度が違うって知っていましたか?

脇の下(腋窩温)- 最も信頼性が高い

体温測定の基本は脇の下です。外気の影響を受けにくく、最も正確な体温が測れると言われています。予測式なら1〜3分、実測式なら10分程度が目安です。体温計を斜め下から、脇のくぼみに当てるのがコツですよ!

耳(鼓膜温)- 体内温度に近い

耳の鼓膜周辺の温度は、脳や心臓など体の中心部の温度に近いと言われています。測定時間は1〜2秒と早いのが魅力!ただし、耳垢が詰まっていたり、測る角度が悪いと誤差が出やすいです。耳の上部を軽く後ろに引っ張って、まっすぐ奥に向けて測りましょう。

おでこ(額式)- 便利だけど誤差に注意

非接触で測れるおでこ式は、寝ている子どもを起こさずに測れるのが最大のメリットです!ただし外気温の影響を受けやすく、脇で測るより0.3〜0.5℃程度誤差が出ることも。汗をかいていると低く出やすいので注意が必要です。

大切なのは「同じ部位で測り続けること」です。耳で測った平熱と脇で測った平熱は違うので、機種を変えたら改めて平熱を測り直しましょう。

家庭での実践的な運用方法

平熱ノートをつくろう

元気なときに数日間、時間帯を変えて体温を測り、記録しておくことをおすすめします。スマホのメモでもノートでも何でもOK!「朝は36.3℃、夜は36.8℃」といった具合に、時間帯ごとの平熱を把握しておくと、いざというとき慌てずに済みます。

測る時間帯を決める

毎日同じ時間に測るのが理想ですが、子育て中は正直難しいですよね。わが家では「朝食前」と「寝る前の絵本タイム」をザックリ決めて、その前後で測るようにしています。完璧を目指さず、「だいたいこの時間帯」くらいのゆるさで十分だと思います!

体温計は複数用意しておくと便利

脇用と耳用、2つ持っておくと便利です。普段は素早く測れる耳用を使い、「ちょっと高いかも?」と思ったら脇用でしっかり測る、という使い分けもできますよ。

検温を嫌がる子への工夫

「体温計イヤイヤ期」ってありますよね(笑)。そんなときは、ぬいぐるみの体温を測る真似をしたり、「ピピって鳴るまで数えてみよう!」とゲーム感覚にしたり。寝ている間に測れるおでこ式体温計を活用するのも1つの手です。

まとめ:測定タイミングを味方につけて健康管理を

体温測定で大切なのは「いつも同じタイミング・同じ部位で測ること」。そして「時間帯ごとの平熱を知っておくこと」です。

避けるべきタイミングは食後・入浴後・運動後・泣いた直後など、体温が上がっている状態のとき。反対におすすめのタイミングは起床時・午前・午後・就寝前の4回。ただし毎日4回は大変なので、まずは朝晩の2回から始めてみてはいかがでしょうか。

測定部位は脇が最も正確ですが、耳やおでこの体温計も使いこなせると便利です。それぞれの特性を理解して、状況に応じて使い分けると良いでしょう。

完璧を目指さなくても大丈夫!「だいたいこの時間」「だいたい同じ測り方」で、ゆるく続けることが何より大事だと思います。体温測定を習慣にして、家族みんなの健康管理に役立ててくださいね!

参考資料

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