この記事を読むことで乳幼児(生後0~生後1年未満)の便秘改善方法について解説していこうと思います。最新の小児慢性機能性便秘症ガイドラインを参考に解説していきますので最後まで見ていただけたら幸いです。それではみていきましょう!
医療情報について: このページは、家庭で確認しやすい一般的な情報を整理したものです。診断・治療・薬の使用判断の代わりにはなりません。
呼吸が苦しそう、ぐったりしている、けいれん後の様子がおかしい、水分が取れない、生後3か月未満など心配なサインがある場合は、119番、救急受診、または地域の子ども医療電話相談 #8000 などへ早めに相談してください。
要点: 小児慢性機能性便秘症は「週3回以上排便がなく苦痛や不快感が続く状態」が目安。子どもに比較的多くみられ、一度慢性化すると再発しやすいため早期ケアが重要。対策の2本柱は「生活・排便習慣の確立(朝食後に排便時間を確保)」と「食物繊維・水分の摂取増加」。改善しなければ小児科へ。

子どもの「便秘症」とは?医学的な定義を確認しよう
どんな状態が便秘症にあたる?
そもそも便秘症とはどういう状態でしょうか?よく週3回程度排便がないと便秘といわれることがあります。
便秘症とは週3回以上排便が見られず、苦痛や腹部不快感等の症状が見られる状態です。
子どもが便秘になる原因は?
便秘になる原因はいくつかありますが、医学的に言うと器質的要因と機能的要因に別れます。
器質的要因とは簡単に言うと臓器そのものに問題がある場合、消化管の狭窄や腫瘤等により便がうまく排泄できない状態。
機能的というのは気質的要因以外によって便秘がおこる状態。
とガイドラインでは定義されています。
そして小児では機能性便秘が多いので今回は機能性便秘ガイドラインを参考にしています。

細かな内容が知りたい方はこちらをチェック!「不機嫌な我が子とはさよなら!簡単にできる6つの便秘ケアを通して快便に!」
最新の小児慢性機能性便秘症のガイドラインについて
現時点での最新版のガイドラインを覗いてみると、便秘症についての論文が日本には少ないとの記載があります。それに伴い、小児の便秘について論文を検索しましたがやはりあまり引っかかってきませんでした。
ガイドラインでも触れていますが、エビデンスレベルの高い論文ももちろんありますが、論文自体が少ないので全体的にみるととりあえずやってみると効果あるかもってレベルのものまで記載されています。そこを押さえて頻度について見ていきましょう!

子どもの便秘はどのくらい多い?
小児科外来でよく見かけるという便秘は海外の論文になりますがエビレンスレベルの高いもので、0〜18歳を対象とした調査結果で最大29.6%とされています!
日本の論文を見ると調査対象人数が少ないですが、小学生6917人を対象に調査したところ18.9%が便秘であったとされています。
また男女差については一概に言えませんが、中学生以降、女児に限り、ホルモンの影響や食生活習慣等により便秘になりやすいです。
便秘になりやすいのはいつ?リスクの高い時期
この時期を注意すればいいというわけではありませんが、3つの発生しやすい時期があります。
- 母乳から人工乳への移行・離乳食開始時期
- トイレットトレーニング
- 通学開始時期や学校での排泄回避
以上3つの時期になります。食形態の変化や排泄の仕方・排泄する場所の変化(環境の変化)等で発生しやすいと考えられます。またガイドラインでは2~4歳のトイレットトレーニング時期が発生のピークとされています。
つまり、トイレットトレーニングで不適切な対応を行うと排泄行動を避けるようになってしまいます。根拠をもとに考えるトイレットトレーニングについても解説していきますので乞うご期待。
慢性便秘症になったらどうなる?放置するとどうなる?
ガイドラインによりますと、慢性便秘症になると大人になった際も便秘になりやすく、治療しても再発を繰り返してしまうそうです。乳幼児期から適切なケアが必要になります。
具体的なケアについて見ていきましょう!
家庭でできる便秘ケア2つ——まず試してほしいこと
私たちができる簡単な便秘症ケア2選はこちら!
- 生活・排便習慣
- 食事
①生活・排便習慣をどう整える?
生活習慣を正し、朝食摂取後は排便をする時間を確保しましょう。排便を我慢することは便意を鈍感にしてしまい便秘の原因となってしまいます。
また適切なトイレットトレーニングを行いトイレに対する印象をポジティブな物にしていく必要があります。不適切なトイレットトレーニングによりトイレに対しネガティブな印象を与えてしまうとトイレでの排泄を拒否してしまいます。
②便秘に効く食事は?食物繊維と水分の取り方

よく便秘には水分を取ることが推奨されています。乳幼児の水分摂取による便秘の改善はあまりないそうですが、そもそも乳幼児は大人と比べ体重に対する水分量が多いです。また汗もかきやすく容易に脱水になります。
哺乳で水分を摂っていますので哺乳量が確保できていれば問題ないと思われます。ただし、あまりのも排便回数が少ない場合、1日に飲む哺乳量が少ない場合、排便回数が減ってしまうため、哺乳量を調整する必要があります。
また、離乳食を始める際、食物繊維が多く含まれている食品を選びできるだけ水分を取るように心がけましょう。ガイドラインでも食物繊維と水分摂取を増やした際、排便の改善を認めたとありますのでぜひ意識して離乳食に取り入れていきましょう。
そして、切っても切り離せない腸内細菌の話に入ります。市販の乳酸菌飲料やプロバイオテックスについてガイドライン上ではどちらとも言えない、というのが有力です。更なる研究結果を待ちましょう。
【慢性機能性便秘症 受診目安チェック】
- 🚨 すぐ受診(救急含む)
- お腹が明らかに張って激しく痛がり、嘔吐・発熱もある
- 便に血が混じっている(血便)
- ぐったりして水分が取れない
- ⚠️ 当日〜翌日にかかりつけ小児科へ
- 1週間以上排便がなく食欲が低下している
- 生活習慣・食事の見直しを2〜3週間続けても改善しない
- 排便のたびに激しく痛がって泣く
- トイレトレーニングの時期に便意を我慢するようになった
- 📅 次回の健診・外来で相談
- 便が硬めだが排便はできており機嫌は良い
- 排便頻度は週2〜3回で苦痛感はない
まろんの臨床メモ: 小児科外来では「うちの子、ずっと便秘気味で」という相談が低月齢のうちから寄せられます。トイレトレーニング期(2〜4歳)は特にリスクが高く、一度「トイレが怖い」「排便が痛い」という経験をすると我慢する癖がつき慢性化しやすくなります。食事や水分を見直すと同時に、排便を”怖い体験”にしないための環境づくり(座位の安定・ほめる)も大切です。市販の整腸剤だけで長期間様子を見ず、改善が見られない場合は早めに受診してください。
まとめ

今回は小児慢性機能性便秘症診療ガイドラインをもとに、排便の改善方法について解説を行っていきました。
トイレ行動がスムーズに行えるようトイレットトレーニング中は適切なポジティブな言葉掛けを行い、トイレを我慢させないよう関わる必要があります。また、排便する時間を確保し時間に余裕を持ったスケジューリングも大切です。
食事についても食事量の確保、水分や食物繊維を意識し適正量を摂取していきましょう。市販で売られている、乳酸菌飲料やプロバイオテックスの排便改善効果はまだ有力な研究がありませんのでプラセボでも試してもいいかもしれません。
何はともあれ、乳幼児期の適切な排泄行動は大人になった際の健康に直結します。小さい時から排便ケアを行い快便生活を与えられるよう適切なケアを心がけましょう!
週に何回排便がなければ便秘症ですか?
一般的な目安は「週3回未満の排便が続き、苦痛や腹部不快感がある状態」とされています(記事本文・日本小児栄養消化器肝臓学会ガイドライン参照)。回数だけでなく、排便時の辛さや便の硬さも重要な判断基準です。
便秘になりやすい時期はいつですか?
記事によると、離乳食開始期・トイレットトレーニング期(2〜4歳)・小学校入学期の3つが発症リスクの高い時期です。生活リズムや食事の変化が腸に影響しやすいためです。
乳酸菌飲料は子どもの便秘に効きますか?
記事では市販の乳酸菌飲料の効果は「どちらとも言えない段階」としています。まずは食物繊維・水分の摂取と排便習慣の確立が優先です。
子どもの便秘に下剤を使っても大丈夫ですか?
医師の処方・指示のもとであれば使用できます。自己判断での市販下剤の長期使用は避け、改善がなければ小児科に相談してください。(要確認: 具体的な薬剤名・用量は医師に確認)


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