下痢が落ち着いてきたら、いつから食事を戻す?
下痢の回数が減って、水っぽさも少し落ち着いてきた…そんなときって「もう普通に食べさせていいの?」って悩みますよね。私も子どもが何度も胃腸炎になったとき、回復期の食事選びにはずいぶん頭を抱えました!
基本的な考え方はこうです。食欲があって元気そうなら、無理に絶食する必要はありません。ただし腸はまだ本調子じゃないので、いきなり元通りの食事にするのは避けた方がいいでしょう。段階を踏んで「ゆっくり慣らしていく」イメージですね。
水分補給は引き続き最優先です。下痢で失われた水分とミネラルを補うため、母乳やミルク、麦茶、
などをこまめに与えましょう。冷たすぎると腸を刺激するので、人肌くらいに温めるのがおすすめです!
【離乳初期〜中期】まずは「1段階戻す」が基本
離乳食を始めて間もない赤ちゃんや、まだ中期の子は、下痢の回復期には食事の形態を1段階前に戻すのが安心です。例えば中期食(モグモグ期)なら初期食(ゴックン期)へ、後期食(カミカミ期)なら中期食へ、という感じですね。
いつもの半分くらいの量から様子を見て、便の状態が安定してきたら少しずつ量を増やしていきます。焦らなくて大丈夫ですよ。
OK食材リスト
- おかゆ(10倍がゆ〜7倍がゆ): エネルギー源として最優先。すりつぶしてトロトロにすると消化しやすくなります
- すりおろしりんご: ペクチンが腸の回復を助けてくれると言われています。加熱するとさらに優しい!
- にんじん・かぼちゃ・じゃがいも: やわらかく煮て裏ごしすれば、ビタミンとミネラルも補給できます
- 豆腐: たんぱく質が必要になる回復期後半に。滑らかで消化に優しいですね
- 白身魚: 脂質が少なく、良質なたんぱく源です。しっかり火を通してほぐしましょう
避けたい食材
- 脂肪の多いもの(肉類、バター、揚げ物)
- 繊維質の多いもの(ごぼう、きのこ、海藻)
- 柑橘類(みかん、オレンジジュース)
- 糖分の多いもの(お菓子、ジュース)
- 冷たいもの全般
離乳初期でまだ食事に慣れていない場合は、一度離乳食を中断して母乳・ミルクだけにし、1〜2週間様子を見てから再開するのもアリです。
【離乳後期〜完了期】段階を戻さず、内容で調整!
最近の考え方では、後期以降の子は必ずしも段階を戻す必要はないと言われています。形態はそのままで、消化の良いメニューに切り替える方が、腸の回復が早いこともあるんですね。
ただし「いつもの8割くらいの量」からスタートして、様子を見ながら増やしていくのがポイントです。食欲旺盛でおかわりを欲しがっても、ここはグッと我慢。遊びで気を紛らわせるのも作戦のひとつです!
回復期前半(下痢がまだ少し残っている)
- 主食: おかゆ、煮込みうどん、食パンのミルク煮
- 野菜: にんじん・大根・じゃがいも・キャベツなど、やわらかく煮たもの
- たんぱく質: 豆腐、白身魚(タラなど)、卵(固ゆで卵の黄身から)
- 果物: すりおろしりんご、バナナ(少量)
回復期後半(便が固まってきた)
ここまで来たら、少しずつ通常メニューに近づけていきます。うどん→ビーフン→やわらかめのご飯、ささみ→鶏ひき肉、というように段階的に進めましょう。
- トマト、きゅうり、なすなど消化しやすい野菜を追加
- ヨーグルト(少量から)も回復期後半ならOK
- 脂質の少ない鶏ささみや豚もも肉を試してみる
ただし甘いもの(かぼちゃ、さつまいも、お菓子)や繊維の多いもの(枝豆、とうもろこし)は、まだもう少し待った方が安心かもしれません。
【幼児期(1〜3歳)】消化の良さ重視で様子見
1歳を過ぎると食べられるものがグンと増えますが、下痢後は「消化の良いメニュー」が基本です。子どもは「おなかすいた〜!」と元気に訴えてきますが、ここは親の腕の見せどころですね。
1日の食事例(回復期前半)
朝: やわらかめのおかゆ、にんじんとじゃがいものスープ煮
昼: 煮込みうどん、豆腐の野菜あんかけ
夜: おかゆ、白身魚の煮付け、野菜スープ
おやつ: すりおろしりんご、ベビーせんべい
量は普段の7〜8割を目安に、少なめから始めて様子を見ます。食べ終わってすぐに「もっと!」と言われても、30分くらい時間を空けてから追加するのがおすすめです。
段階的に戻すスケジュール目安
- 1〜2日目: おかゆ中心、野菜スープ、豆腐など超消化に良いもののみ
- 3〜4日目: うどん、白身魚、卵を追加。量も普段の8割程度に
- 5〜7日目: ささみや豚もも肉、やわらかいご飯も試してOK
- 1週間以降: 便が完全に固まったら通常食へ。ただし脂っこいものは最後に
これはあくまで目安なので、便の様子を見ながら柔軟に調整してくださいね!
こんなときは要注意!受診の目安
食事を再開してから、こんな症状が出たらすぐに受診を検討しましょう。
- また水っぽい下痢が増えた
- 2週間以上、酸っぱい匂いの下痢が続く(二次性乳糖不耐症の可能性)
- 嘔吐や発熱が出てきた
- ぐったりして元気がない
- おしっこの量が極端に減った
特に二次性乳糖不耐症は、下痢が治った後に起こることがあります。乳糖を分解する力が一時的に弱まる状態で、医師の指示のもと乳製品を控えたり、乳糖分解酵素のお薬を使ったりすることもあるんです。自己判断でミルクを薄めたりするのはNGですよ!
まとめ:焦らず、腸のペースに合わせて
下痢後の食事再開は「段階を踏んでゆっくり」が鉄則です。子どもが元気そうだとつい油断してしまいますが、腸の回復には少し時間がかかります。
私自身、早く元通りにしたくて焦って失敗したこともあります。でも便の状態をよく観察しながら、子どものペースに合わせて進めていけば、必ず回復していくので大丈夫ですよ。
「これでいいのかな?」と不安になったら、かかりつけの小児科や地域の管理栄養士さんに相談するのもおすすめです。一緒に乗り越えていきましょうね!
参考資料
- 花王メリーズ – 下痢でも食欲があるときの食事
- 森永乳業はぐくみ – 下痢をしている乳幼児のための離乳食
- ことびあクリニック – 下痢しているけれど元気で食欲があるときの対応方法
- トモニテ – 下痢のときの赤ちゃんの離乳食
- 花王メリーズ – 下痢でも食欲がある1歳の子ども、離乳食はどうしたらいい?
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