最新の妊娠出産される女性とご家族のための助産ガイドラインを参考に科学的に正しい妊娠中の疑問や解決方法をご紹介しようと思います!
ガイドラインの説明から!
そもそもこのガイドラインの目的は妊娠された方やその周りの家族が根拠のあるセルフケアや支援ができるように作成されたものです。
このブログを参考にしていただいてもいいですし、直接「妊娠出産される女性とご家族のための助産ガイドライン」を読んでいただいても構いません。
それでは妊娠中に遭遇しやすい疑問点について見ていきましょう!
サプリメントの摂取はするべきなのか?
この疑問に対してガイドラインでは葉酸は適量摂取をするよう記載されていますが、その他のビタミン類や鉄分は医師が必要と判断していなければいなければ摂取する必要は無いとしています。
葉酸は水溶性であり、すすぎ洗いをするだけでも食べ物から栄養分が多少なりとも出ていってしまいます。
そのため、食べ物にもともと含まれてた分より少ない量しか摂取できません。煮物や汁物にして全て摂取すれば、もれなく全ていただくことができますので料理する際は、参考にして見てください。
ちなみに以前、葉酸については「これで安心!産まれる前から赤ちゃんのためにできること!」で解説しています。
妊娠前にできる科学的に正しいことですので妊娠を希望される方は不足のないようにしましょう!
妊娠後期に向けた腰痛対策
腰痛の発生要因は妊娠によってお腹が前に出てきて重心がずれることにあります。このガイドラインでも腰痛に確実に効く方法は記載がありませんが、統計的にみて陸上の運動をすると軽減するそうです。
ちなみにガイドラインで紹介されている腰痛軽減研究を引用しますと
●60 分間のクラスを週に 3 回,12週間の運動プログラム 2)
https://www.jyosan.jp/uploads/files/journal/JAMguigeline_2021_citizens.pdf
この研究で行われた運動には,ゆっくりとした歩行,伸展運動,無酸素運動などが含ま
れています。この運動は,助産師の見守りの元実施されており,心拍数が 140 回/分
を超えると中止されました。
● 30 分間のクラスを週に 3 回,8 週間の運動プログラム 3)
この研究で行われた運動には,4.5 分の準備運動,21 分間の歩行,ストレッチ,強化
運動,そして 4.5 分間のリラックスの動作が含まれています。
2),3)はそれぞれ上記引用元の参考文献番号です。
また重心の移動・ホルモンによる作用(出産に備え関節を柔らかくする)によって腰痛の発生が起きている可能性が高いので、プールなど腰に負担のかからない運動なら効果が高いと考えられます。
さらに、このガイドラインでは腰痛対策として思いつく、骨盤ベルトや鍼療法については有効的な効果は今だにわかっていないとされていますので、やらないほうが無難でしょう。
骨盤ベルトに関しては腹部を圧迫するため、血流が悪くなり胎児・赤ちゃんのために良くありません。
むくみ対策
妊婦になるとむくみやすくなります。原因としては出産に備え体の血液量を増やすため水分を溜めやすくなっていること、子宮が大きくなることで下大静脈(心臓に血液を戻す太い血管)を圧迫してしまい血流が悪くなることです。
解剖学的に言えば、仰向けや右を向いて寝ていると血圧も下がってしまい、むくみの悪化にもつながるため左側を向いて寝ることが進められます。
またガイドラインでは、温水プールやフットケアをすることがむくみ改善策として取り上げております。水分が溜まりやすいからといって水分を取らないのはNGです。
子宮が大きくなって膀胱を圧迫して赤ちゃんに蹴られ、トイレに行く回数が増えてしまいますが、水分不足は羊水が少なくなってしまったり、赤ちゃんに栄養をうまく届けられなかったりします。
水分が少ない血液はドロドロした状態で全身に流れていきます。水分が多ければスムーズに血液が流れ栄養を素早く届けます。また、脱水はドロドロした血液となるため血栓と言ってかさぶたの様なものが血管内にできる可能性も上げてしまいますのでお母さんの身体のためにも水分は摂りましょう。
妊娠中の便秘改善方法!
妊娠中の便秘は普段の便秘と違い厄介な存在でしょう。女性ホルモンの影響で消化管の動きが普段よりゆっくりになり(そのため栄養を吸収しやすい)子宮が大きくなると直接、消化管を物理的に狭くして便通が悪くなります。
ガイドラインでは食物繊維の摂取を推奨しています。野菜には肌をキレイにする効果もありますし腸内細菌を整える効果もあります。
水分と共に野菜を摂取することで快便につながると思います。ちなみに私の場合は芋類がヒットしました。いろいろな種類の食物繊維を試して自分に合う便秘対策を講じたいですね!
まとめ
今回は妊娠前〜妊娠中に科学的にできる妊娠中のトラブル解決方法を解説しました。ご参考になれば幸いです。
このようにいろいろな学会からガイドラインが出ていますので根拠を持ったセルフケアを望むのであれば調べてみる価値ありです。
今はインターネットが身近で簡単にわからない単語を調べられ、ガイドラインの読解も素人でも簡単に読めます。
以上参考になれば嬉しいです!今後もガイドラインや本等を参考にいろいろな妊娠・育児(子育て)に関する記事を投稿していきますのでよろしくお願いします!
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