最短10分で赤ちゃんがぐっすり寝ることが判明!背中スイッチについても本当はないそうです!

一般

この前、理化学研究所が面白い研究結果を2点、発表しました。

詳細は:赤ちゃんの泣きやみと寝かしつけの科学 | 理化学研究所

研究結果の結論

調査結果

研究結果1番目は

泣いている赤ちゃんをママが抱っこし5分間止まらず歩き続けることで、泣き止むだけではなく約半数以上の赤ちゃんが寝付くことが分かりました。

そして2番目は

赤ちゃんが眠り始めてから座って5分~8分程度待ってからベッドに置くと赤ちゃんが起きにくい事が分かりました。

さらに、背中スイッチと思われていた原因は、「赤ちゃんが抱っこしてくれる人から離れるタイミングが一番起きやすい」と分かりました。

要するにママが抱っこしていたときは、ママから離れるときが一番起きやすい。と言うこと。

つまり、身体を離さずベッドに寝かせられれば、赤ちゃんを起こさずにベッドに降ろす事も可能と言うことです。

研究内容

詳細な研究内容は赤ちゃんの泣きやみと寝かしつけの科学 | 理化学研究所を参考にしてください。

生後7ヶ月以下の21人を「抱っこして歩く」「抱っこして座る」「ベッドに置く」「ベビーカーに乗せて前後に動かす」をランダムに行ってもらって、赤ちゃんの状態と心電図を記録したそう。

それぞれの動作を30秒行った際の赤ちゃんの状態・声や眼の開閉を観察。30秒ではありますが激しく泣いていた赤ちゃんは「抱っこして歩いた」とき「ベビーカーに乗せて前後に動かした」ときに有意に泣き止みました。

当然と言えば当然ですが「抱っこして座る」や「ベッドに置く」では泣き止まなず、むしろ泣き出してしまう。

A)実験で行った四つのタスク。
B)泣いている赤ちゃんに四つのタスクを行ったときのはじめと30秒間後の状態スコアの推移。*P<0.05、***P<0.001。
C)泣かずに起きている赤ちゃんに四つのタスクを行ったときのはじめと30秒間後の状態スコアの推移。**P<0.01、***P<0.001。
参照:赤ちゃんの泣きやみと寝かしつけの科学 | 理化学研究所

そして、驚くことに激しく泣いていた赤ちゃんに最も効果のあった抱っこ歩きを5分行うと全員泣き止み45.5%が寝ていました。

さらに、18.2%の赤ちゃんは歩くのを止めるときに起きましたが、それから1分以内に寝ました。

つまり、5分間歩くことで半数以上が寝ることが分かったのです。

各状態の人数と割合の推移(上)と状態スコアの推移(下)。親の疲労や実験上の配慮によりタスクを中断したケースを(↴)(×)で示す。*P<0.05。
参考:赤ちゃんの泣きやみと寝かしつけの科学 | 理化学研究所

さて今までの結果はあくまで泣き始めて抱っこして5分以上歩く事で泣き止み寝る。と言う話でした。

そこで初めから泣かずに、ただ起きていた赤ちゃんを5分間抱っこし歩いた場合、寝る子は少なかったそう。

研究チームは泣いている時点で元々疲れているか、泣き疲れている事で寝やすいのではと考えています。

心電図結果から分かったこと

今までの話をまとめると、泣いている子を30秒歩く事で泣き止み、5分続けると寝る子が出始める。

でしたが、記事タイトルでも伝えたように10分なので残り5分がどうなのか気になりますね。それを解き明かすのが心電図結果です。

なぜ寝た子を降ろすと起きてしまうのか

寝た赤ちゃんをベッドに降ろす際、誰もが経験のある背中スイッチ・・・ベッドに置いたら起きてしまう現象。

この研究でも約1/3程度(約30%)起きてしまったそうです。逆に70%程度は寝てたと解釈出来ますが、100%にしたいですよね。

そこで心電図を調べて面白いことが分かりました。

心電図の変化は些細な事で起こっていました覚醒状態では心電図上、心拍間隔が狭く(心拍数が高い)入眠状態では心拍間隔が大きい(心拍数がゆっくり)になります。

心拍変動は些細なことで増えてしまい、増えた結果、寝始めた赤ちゃんが心拍数が増えた事で起きてしまい、寝かしつけの失敗を招いています。

さらに、赤ちゃんは寝て腕から降ろされる際、親の身体から離れる時に心拍数が増え起きてしまう事があるようです。

背中スイッチではなくお腹にスイッチがあるといえますね。

実験中の心拍変動は歩く向きを変えたり、親が赤ちゃんの手の位置を変えたり、ベッドで寝ている赤ちゃんに触れたりするだけでも敏感に反応し心拍数が早くなることが分かったのです。

起こしたくなければ、音を立てず触れない事がやはり大事なようです。

ではどのようにすれば起こさずベッドに降ろす事が出来るのか。

起こさずベッドに降ろす方法!

実験でベッドに降ろす際、起きなかった赤ちゃんと起きた赤ちゃんを比べた結果、寝かせた方法に違いはありませんでしたが、ベッドに降ろすまでの時間の長さが違いました。

起きてしまった赤ちゃんは寝てから平均3分程度で降ろされ起きています。

一方、寝ていた赤ちゃんは寝始めてから平均8分程度経ってからベッドに降ろされていました。

このことから研究チームは睡眠サイクルに注目し解説しています。

睡眠サイクルとはレム睡眠~ノンレム睡眠、いわゆる浅い眠りから深い眠りまでのサイクルが5段階あります。赤ちゃんのサイクルは平均10分程度で大体5~8分経過すると深い眠り段階に入り降ろしても起きにくいのではないかと考えています。

まとめ

つまり、5分歩いて寝かしつけて、そこからさらに5分歩いたり抱っこしたままで居続けた後ベッドに降ろせば高確率で寝かしつけが成功すると言うことです。

ちなみに後半の5分は抱っこしたまま座ってもOKです。

最短10分ですが、睡眠サイクルは個人差もあります。抱っこして歩いて寝入るまでにかかる時間もその子によりますが、実験では長時間かかる子はいない印象。

寝かしつける際に思い出してこれを実践し、タイマーで時間を計って自分の子がどの程度寝かしつけにかかるのか測ると自分のスケジュールが組みやすいかも知れません。

ちなみにタスクにかける時間を把握するのはメンタルが安定し、より赤ちゃんを寝やすくさせます。

理由は赤ちゃんにもミラーニューロンがあるからで…それは又別の機会に記事にしようと思います。

以上参考になれば嬉しいです。ちなみに今回の記事は前に書いた小児科病棟で行っている赤ちゃんの寝たサインでも紹介した内容でした。経験則でしたが、科学的に証明されたようで良かったです。

参考資料

赤ちゃんの泣きやみと寝かしつけの科学 | 理化学研究所

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