この記事は最新の食物アレルギー診療ガイドラインを参考に科学的根拠のあるアレルギー予防方法について解説していこうと思います。現在わかっている5点について解説していきます。それではみていきましょう!
リスク因子と予防方法の5ポイント!
リスクについて
①アレルギーを発症させるリスクとしてアトピー性皮膚炎が有力候補ですが、他にも家族歴や特定の遺伝子、皮膚のバリア機能・ビタミンDなどが原因である可能性があると言われています。
②よくアレルギー予防で妊娠中や授乳中、特定の食物を避けることが言われています。しかしガイドライン上「特定の食べ物を避けること」は根拠が薄いようで、特定の食物を避けることは栄養が偏るだけで推奨されておりません。
③さらに言えば離乳食開始時期に特定の食物の摂取時期を遅らせることは推奨されておりません。
④よく母乳育児はアレルギーの予防になるとも言われますが十分なエビデンスはないようです。ただ、母乳や人工乳(牛乳タンパク)を摂取すると牛乳アレルギー発症予防効果があったようです。
⑤乳児期早期の保湿剤の塗布が食物アレルギーの発症予防につながるというエビデンスはない。
結論として出ているのは以上の5点です。
まとめ
最新のアレルギー診療ガイドラインを覗いてみました。今回見た結果はあくまで結果ですが、例えば⑤はエビデンスはないという結果ですが、アレルギー発症の原因かもと言われている経皮感作アレルギーとは相反する結果です。
経皮感作アレルギーを簡単にいうと食べ物のタンパク質が皮膚の傷などから1度侵入。その後、食べ物として口から摂取した際、身体にとっての異物であり免疫を起こさせてしまう。という仮説です。通常、食べ物は口で摂取し調で吸収されます。腸で吸収された食べ物のタンパク質は免疫寛容といって免疫細胞に許しを得て身体に取り込まれます。
それが入り口が違うだけでアレルギーを発症するかもしれない…ということです。
ガイドラインは多数の論文とアレルギーの専門家の意見がまとめられたものです。事実として特定の食べ物を避けない、離乳食開始時は時期を気にせず摂取するの2点に絞れると思います。
これからも動向を追って科学的に正しいアレルギー予防方法をしていきたいですね!
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