この記事を読むことで「乳幼児〜学童」にかけて健康な基準となる、尿や便の性状を知ることができます。健康な性状を知ることで早めの医療機関受診や予防に努めることができます。早速見ていきましょう!
基準
小児と一括りにすると、新生児の赤ちゃんから学童期まで幅広い年齢層の基準になってしまいますのでここでは発達段階に応じて記載していきます。発達段階として新生児(生後0日〜生後28日未満)、乳児(生後28日以降〜生後1年未満)、幼児(生後1年〜学童就学前)、学童期(就学〜15歳未満)とします。また乳幼児と表記した際は生後28日〜学童就学前とします。
今回の基準は学童は含みませんのでご了承ください。それでは早速みていきましょう!
尿の性状
尿の性状を一言で言うと色のことです。新生児は腎機能が未熟のため薄い黄色〜透明な尿が出ます。回数にすると1日12回以上は出ています。大人は腎臓で血液を濃縮して尿が作られ、膀胱に尿を溜めますが、新生児は腎機能が未熟のため尿を濃くすることができず、膀胱にもためることができません。
そのため回数が多く、色が薄い状態になります。成長途中で尿の回数が減り、色も私たち大人と同じような色になっていきます。乳児期までは同じような回数12回前後となります。色は私たちみたいな黄色みを帯びてきます。
幼児期では6〜8回程度と落ち着き始めます。3歳ごろ、つまりトイレトレーニングを始める頃になると3時間程度に1回トイレに行くイメージですね。
コラム
おむつがときどきピンク色や青色になることがあります。ピンク色になる原因としては、脱水によって尿が濃くなった・便中に存在する細菌の作用によるもの・血尿があります。血尿を疑った場合は写メやオムツをとっておき受診しましょう。
青色になる原因は、こちらも細菌によるもの、青いオムツ症候群が考えられます。青いオムツ症候群は代謝異常の疾患ですが、出産した施設で代謝検査を行なって退院していますので基本的には考えにくいですが万が一もありますので受診しましょう。
便の性状
事前知識として、新生児期は3時間毎の授乳があり、消化管の未熟さで便が作られ、腸管が刺激され腸が動き排便回数に影響が出ます。
まずは回数から!海外の大きなデータでは新生児で1日平均4回程度となってます。生後3ヶ月経つと母乳栄養児で1日3回程度、人工乳の児で1日2回程度とされています。母乳栄養児にかぎり、授乳する度に排便する児も入れば、感覚があき7〜10日に1回の児もいます。
2歳までには1日1〜2回に落ち着き、3歳ごろには1日1回になります。
日本人1000人程度を対象にした調査によると生後1ヶ月時点で1日5〜6回、成長するにつれ、排便回数が1日1回へとなっていきますが、赤ちゃんにより差がみられ1日数回や数日に1回の赤ちゃんもいました。
新生児期の便の色は生まれて1回目の便は胎便と言われ黒ずんだ緑色です。徐々に黒色の便になり、母乳便と言われる淡黄色に変わっていきます。だいたい生後1週程度で淡黄色の便になり、離乳食が始まると私たちと同じような色に変わっていきます。
知っておくといい豆知識
先ほど緑色の便の話をしました。生後2週頃までには薄い黄色の様な便になりますが、もし緑色の便が続く様なら早期受診を。緑の便が続く際、胆道閉鎖症という病気の可能性が高いからです。母子健康手帳に便色カードが配布されていると思いますので参照下さい。
色で言うと他に白色の便・赤色の便・黒色の便があります。白色の便は有名なもので胃腸炎のロタウイルス、マイナーな疾患は先天性の疾患が考えられます。赤色はO157による出血、トマトジュースやスイカ、にんじん等を摂取した際も赤くなります。
黒色の便は上部消化管(食道・胃・十二指腸等)の出血が考えられます。
まとめ
小児は未熟で日々成長し成熟していきます。育児をすると絶対に見る、尿・便の状態を見ることで我が子の健康状態を把握していち早く異常がある際は受診して早期治療が受けられるようにしていきましょう!コラムで胆道閉鎖症について触れましたが、生後1ヶ月を過ぎてから受診すると遅すぎることもあり得ます。
特に赤ちゃんは自分で訴えることができないため些細なことでも気になることがあったら#8000に相談(子どもの受診迷ったら相談を。適切なタイミングで受診し負担のない育児生活を送ろう!)、適切なタイミングで受診できるよう情報収集を行い知識を身につけゆとりのある育児生活を送りましょう!
私も日々勉強し育児で悩んだ点をブログにまとめ、我が子のためになればと願っております。一人でも多くの方に情報が行き渡ることを願います。
参考資料
上記基準等は以下のサイトを参考に作成しております。
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