この記事では母乳育児のメリットデメリットについて解説しようと思います。母乳育児か人工乳育児か迷う方必見。今回は母乳に焦点を当てますが人工乳についても次で解説していこうと思います。母乳育児に焦点を当て見ていきましょう!
どのようにして身体癒すのか。
まずは母乳育児のメリット・デメリットはママ側・赤ちゃん側にあります。まずはママ側について解説していきます。
ママ側のメリット・デメリット
メリット
- 愛着形成が促される
- 経済的である
- 出産後の子宮復古(妊娠で大きくなった子宮を元に戻す)が促される
- ストレス軽減
デメリット
- 適切な哺乳ができないと皮膚(乳頭)トラブル
- 哺乳量がわからない
- 完全母乳育児にこだわると長時間赤ちゃんから離れられない
赤ちゃん側のメリット・デメリット
メリット
- 抗体を得られる(感染しにくくなる)
- 赤ちゃんにとって適切な栄養が得られる
- 愛着形成になる
- 乳幼児突然死症候群のリスクが低下する
デメリット
母乳栄養にデメリットは基本的にありませんが敷いてあげるのなら
- 母乳だけだと不足する栄養がある
くらいです。日本人の食事摂取基準(2020 年版) 「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書でも記載はされていますが、日本人の母乳の栄養成分については最近のデータがなく古いデータを参考にしています。不足する栄養で何かしらの病気を発症する可能性もありますが、仮にそうである場合、もう少し社会的な問題なるため、頭の片隅に知識として不足する栄養もあるんだなー程度でいいと思います。
ママ側の細かな解説
メリット編
まず授乳するとオキシトシンというホルモンが分泌されます。オキシトシンには二つの役割があり、一つは乳汁を赤ちゃんの方へ押し出す役割、もう一つは愛情ホルモンとも言われる所以である、愛着形成を促進します。また、乳汁を押し出す筋肉と子宮を収縮させる筋肉にはオキシトシン受容体がありオキシトシンが分泌されると乳汁は赤ちゃんの口の中へ、子宮は出産前の状態へ戻ろうとします。そのため、個人差はありますが授乳する際にお腹の辺りが軽く痛くなることがあります。
経済的なことは言うまでもないですかね。人工ミルクを買うためには別途お金が必要ですが、ママ自身が母乳を作るため、適切な食事と水分摂取を心がけることで家計に余裕を作ることができます。また母乳育児された児の方が病院に通う頻度が低いということも言われています。
よって、身体の内側から癒すには適度な授乳をすることでオキシトシンが分泌され内側から癒されていくというわけです。実際のところは、初産でも経産婦(出産歴あり)の方でも出産後は体力的に疲れていると思いますが、ホルモンが分泌されることで出産前の身体に戻りやすくなります。
デメリット編
哺乳瓶に入れてあげるわけではないので1回あたりの哺乳量が判りません。乳幼児用の体重計を授乳前・授乳後と使えばある程度授乳した量を計算することができます。また別の方法として搾乳した母乳を哺乳瓶に入れることである程度、哺乳量を計算することができます。ちなみに、母乳育児で不安となる母乳量が適切かどうかは健診の時に体重が増えているか、赤ちゃんのおしっこの回数は減っていないかで推定することができます。
長時間一緒にいなければならない問題に対しては、完全母乳育児にこだわらなければ解決します。混合育児とすると母乳に不足する栄養も補えいいとこ取りができるわけです。
そして乳頭トラブルについては適切な哺乳とケアを行うことで防げます。詳細は別の記事にて記載予定です。
赤ちゃん側の細かな解説
メリット編
まず、母乳中の栄養を見るとIgAという免疫グロブリンが入っています。IgAという免疫グロブリンは外敵から身を守る武器になります。また
母乳は児の常在細菌叢生成にとって有益であり、下痢の有病率や死亡率を 64%減少させ、RS ウイルス感染症の重症度を 74%減少させ入院を 72%減少させる。
母乳 – 日本ラクテーション・コンサルタント協会
とされています。母乳の成分も時間経過とともに変化していき、赤ちゃんに適切な栄養が常にいくよう調整されています。
乳幼児突然死症候群は原因不明ですが統計的に人工ミルク哺乳児と母乳育児を比べたところ人工乳で育てた児の方がリスクが高いことがわかっています。しかし、母乳育児はリスクが低いだけで色々な要因があるため、それらを避けることでリスク軽減することができます。
デメリット編
先にもお伝えしましたがデメリットと呼べるものはないです。完全母乳育児にこだわる際は、不足する栄養がありますが、頭の片隅に知識として持っておけば十分だと思います。混合育児をする場合いいとこ取りができます。
まとめ
いかがだったでしょうか?家庭の事情でそれぞれどのような育児か考えると思いますが、それぞれのメリット・デメリットを整理することで家庭にあった適切な育児ができることを願います。日本では哺乳方法を選べますが新興国では母乳のみの育児がメインとなります。WHO(世界保健機関)が新興国向けに母乳育児に対する手引き書を作っております。母乳育児は諦めなくてもできます!
自分に合った哺乳方法の手助けになれば幸いです!少しでも赤ちゃんのためにより良い健康への第一歩がひらけたらなと思います!
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